29歳で大動脈解離を発症し身体障害者になった男。実はマルファン症候群だった。
病気のこと、仕事のこと、子供のこと、人生のこと、みなさんの悩みが少しでも解決されたらうれしいです。
病気のこと

大動脈解離 手術後~集中治療室の経過 まさかの再手術

手術は無事に成功😉

とはいっても、術後、心タンポナーデ(心臓の周りに血液が溜まり、心臓の動きが阻害されることで心臓から十分な血液が送り出されず、血圧の低下や心拍数の上昇をきたすこと)になり、ICUに戻ってきてから、五時間後には再開胸になりましたけど😭
血圧50/くらいまで下がって、輸血をバンバン使ったらしいです😅

一般の方ですと血圧50/って聞くと、もう死んじゃう・・・って思う方もいらっしゃると思いますが、大切なことはなぜ血圧が下がっているのかということです。私の場合は前述のとおり、心タンポナーデが原因でしたので、再開胸により、心臓の周りの血液を除去することで血圧は上昇しました。

手術後は一時的に血圧の低下などが生じることは多々ありますが、ICUでは経験豊富な医師や看護師が24時間体制で患者さんを監視していますので、大きなイベント(感染症や脳梗塞)がない限り、大丈夫です。

そんなわけで生死を彷徨いましたが、二日後の1月25日には人工呼吸器(呼吸を助ける機械)から離脱しました。その翌日にはベット端座位になりました。さらにその翌日には立てるようになり、飲水がOKになり、少しずつできることが増えていきました。一般的には大動脈解離の手術をすると残存解離(大動脈解離で裂けた血管が残存していること)があるかないかでベッド上安静の期間が変わってきます。日本循環器学会大動脈瘤・大動脈解離ガイドラインでは、残存解離がない場合は、早期の離床が可能となっていますが、残存解離がある場合は1~2週間は歩くことができません。私の場合も歩く許可が出たのは7~10日頃だったと思います。

残存解離の有無は非常に大切ですので、頭の片隅に置いておいてくださいね。


一週間で集中治療室から一般病棟へ移動しましたが、まだ歩くのはしんどく、心拍数は100-110回/分くらいありました。ご飯食べた後が1番しんどくて、もう起きていられない感じでした。

本当に辛かった。

理学療法士として、今まで心臓血管外科術後の患者をたくさんみてきましたが、こんなにしんどいんだぁって身を持って知りました。

なんでご飯をたべた後がしんどかったのか・・・

たぶん、食事をすることで血液が消化管に集まり、その他の臓器への血流量が少なくなるためだと思います。

心疾患患者の運動では食後30分は運動を控えましょうと指導します。これは消化管への血流量が増加するため、心臓への負担が増えることと、他の臓器(特に筋肉)に流れる血液量が減ることで疲れやすくなってしまうためだと考えられています。

  • みなさんも運動する際は食後30分は控えるようにしてくださいね

それでも二週間くらいするとだいぶ楽になります

実際にリハビリで患者さんを診ていても手術後10~14日でみなさん元気になってきます。もちろん個人差はありますし、データがあるわけではありませんので、あくまでも主観になってしまいますが・・・

それまでは動く気がしなかったけど、だんだんと歩いてみようかなって気になります。

入院後や手術後は本当に辛くて、しんどいと思いますが、時間が経つと徐々に良くなっていきます。

  • 時間は薬」

この考えを忘れずに、いま辛い方・苦しんでいる方も頑張ってください!

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