29歳で大動脈解離を発症し身体障害者になった男。実はマルファン症候群だった。
病気のこと、仕事のこと、子供のこと、人生のこと、みなさんの悩みが少しでも解決されたらうれしいです。
病気のこと

3回目の手術。傷病手当金不支給でした。なぜ不支給になってしまったのか?対策は?

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まさか!!傷病手当金不支給!!!

3回目の手術が無事に成功し、気持ちも新たに療養生活を送っていました。

職場に相談し、仕事復帰は年明けになりました。

それまでの期間、金銭的に頼りになるのは傷病手当金です。

9~12月までの4カ月間は、病欠扱いとなり、傷病手当金を申請し、受給できる予定でした。

しかし、タイトルにもあるように傷病手当金の申請を行ったところ、傷病手当金不支給の通知がきました。異議申し立てを行いましたが、結果は変わらず傷病手当金はいただけませんでした。

4カ月間で約80万円。社会保障費の支払いも含めると100万くらい失いました。

傷病手当金が支給されていれば、私の場合、1カ月20万くらいは頂く事ができたと思います。4カ月間で約80万円。そこに社会保障費として厚生年金料、健康保険料、地方住民税の支払いが1カ月で5万円ほど。4カ月間で20万円。

Total:100万円のお金を失うことになりました。

そこに、国循での治療費、妻の滞在費が加わると総額は150万円ほど。

貯金を切り崩してなんとかなりましたが、妻には本当に迷惑をかけました。

なぜ傷病手当金不支給になってしまったのか

では、なぜ不支給になってしまったのか・・・

傷病手当金不支給の通知を見てみると、同一関連疾患の支給期限である1年6カ月を経過したため。

同じ病気で仕事を休んだ場合、傷病手当金の支給は1年6か月が上限であるということです。

私の場合、初めての手術が2013年1月でその時は胸部大動脈瘤&腹部大動脈、今回は2014年8月で胸腹部大動脈瘤。

個人的には同一疾患ではないと思っていましたが、健康保険組合が国循の先生に確認し「同一疾患です」と一筆をもらってしまったことで、異議申し立てをしてもこちらの主張を通りませんでした。

私が申請に関してまずかったことは・・・

・申請を国循ではなく、自分の通っている病院の主治医に書いてもらったこと。

(今回の手術をしたのは国循だったので、詳細は国循に確認しますと健康保険組合に言われてしまいました。)

・国循の先生に傷病手当金の申請について、事前にお話をしていなかったこと。

今回の申請で議論になるのは・・・

①同一関連疾患であるかどうか

②社会的治癒について

同一関連疾病かどうかについて判断する。

傷病手当金の支給期間については、法第99条第2項において、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病に関しては、その支給を始めた日から起算して1年6月を超えないものとする旨が規定され、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病の取り扱いについては、一回の疾病又は負傷で治癒するまでとされている。さらに、再発とは「被保険者が医師の診断により全治と認定されて療養を中止し、自覚的にも他覚的にも症状がなく勤務に服した後の健康状態も良好であったことが確認される場合は再発とみなす。」(昭和26年保文発第5698号)とされている。

みなみ社会保険労務士事務所ホームページより引用。

次に、いわゆる社会的治癒について判断する。

社会保険の運用上、過去の傷病が治癒した後再び悪化した場合は、再発として過去の傷病とは別傷病として取り扱い、治癒が認められない場合は、過去の傷病と同一傷病が継続しているものとして取り扱われるところ、医学的には治癒していないと認められる場合であっても、軽快と再度の悪化との間に、いわゆる「社会的治癒」があったと認められる場合は、再発として取り扱われるものとされている。そして、いわゆる「社会的治癒」と認め得る状態としては、相当の期間にわたって医療(予防的治療を除く。)を行う必要がなくなり、通常の勤務に服していたことが認められる場合とされている。

みなみ社会保険労務士事務所ホームページより引用。

同一疾患ではないことをしっかりと記載して頂く必要があったのですが、そのことを国循の先生にしっかりと説明できなかったため同一疾患と扱われてしまいました。

また、仮に同一疾患であったとしても、社会的治癒を認めていただき、今回の手術を「再発」と判断していただく必要がありました。

ちなみにこの社会的治癒に関しては議論の余地があるようで、社会保険審査官・社会保険審査会などで議論されるようです。これは普通の人では対応ができないので、社会保険労務士さんに相談する必要があるみたいです。

対策は?もしも、6年前に戻れるなら私はこうします!!

対策
  • 傷病手当の申請書は国循で書いてもらう。
  • 国循の先生に事情を説明し、今回の手術と前回の手術は同一疾患でないことを記載してもらう。
  • もしも、同一疾患となってしまった場合は、社会復帰しているので、完治後の再発ということを記載してもらう。
  • それでもダメなら、社会保険労務士に相談する

一番大切なのは、記載する先生にしっかりとこちらの考えをお伝えすることだと思います。

記載する先生の全員が傷病手当金の申請について詳しいわけではありません。

こちらの意向に沿った形である程度記載してくれると思います。

もちろん偽造はできませんが、先生も人間ですので、患者の利益になることには応じてくれます。

私のように病気になって、精神的にも肉体的にも金銭的にも疲弊しないようにしっかりと知識武装しておきましょう。

「お金は自由の土台」

少しでもみなさんのお役に立てたら嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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