障害者になりたいと思う人はいませんが、病気やケガで障害者になってしまっても、日本には障害者を支える公的なサービスがあります。
今回は、様々な公的サービスについてご紹介いたします。
Contents
障害者手帳を持つことによるメリット
いろいろとありますが、大きな部分でいうと以下の4つになります。
・医療費の助成
・手当、年金の支給
・税金の特別措置
・公共料金の割引
それぞれ解説していきますね。
※公的サービスの内容は都道府県や市町村によって違いますので、詳しく知りたい方は自分の市町村のホームページを確認してみてくださいね。
医療費の助成
重度心身障害者医療費助成
身体障害者手帳所持者(1・2・3級)の人は、窓口で支払った保険診療に伴う自己負担金・保険診療による薬剤費の一部負担金の助成が受けられます。ただし、1か月1医療機関につき重度心身障害者医療費助成の自己負担金として500円がその月の助成金から差し引かれます。
・病院で治療や検査などにかかる費用は1か月1施設につき500円。(薬代も含みます)
例えば、定期診察でA病院を受診したとします。血液検査とレントゲンを行い、医師の診察を受けました。1か月分のお薬が処方され、近くのB薬局でお薬を出してもらいました。
かかった金額は・・・
A病院:5000円
B薬局:2000円
合計:7000円
となります。
これが、重度心身障害者医療費助成を利用すると・・・
A病院:500円
B薬局:0円
合計:500円
となります。
6500円もお得になるわけです。毎月受診があるという方は、本当にありがたいですよね。
心臓血管外科:3か月に1回の受診。毎回血液検査あり。
半年に1回胸部レントゲン。
1年に1回心臓エコー検査と胸部CT検査。
金額は1回の受診で5000円前後。
(検査があると10000円近くなることも)
お薬代はジェネリック医薬品を使用しており、3か月分で5000円程度。
つまり、3か月に1回は10000~15000円の医療費がかかっています。
重度心身障害者医療費助成があるおかげで実際に支払う金額は500円のみです。
助成されるのは保険診療のみとなります。保険外診療は助成の対象になりませんので、ご注意ください。
手当・年金の支給
障害基礎年金・特別障害給付金・障害厚生年金
国民年金、厚生年金に加入している人が、何らかの病気や事故で一定の障害状態になった場合、支給要件を満たしていれば、「障害給付」が受けられます。
障害年金の受給額は、障害年金の障害等級によって決まります。
障害等級の認定基準は、以下の通りです。
障害者手帳の等級と障害年金の障害等級は異なります。
障害者手帳が1級であっても、障害年金の等級が1級になるわけはありませんので、ご注意ください。
給付される金額は厚生年金加入の有無や配偶者や子の有無、年収などで異なります。
以下のサイトが障害年金について非常に分かりやすく解説してありましたので、参考にしてみてください。
https://best-selection.co.jp/media/shogainenkin/
身体障害者1級ですが、障害年金の障害等級は3級。
障害基礎年金は受給していません。
障害厚生年金は最低保証金額の年間580000円を受給しています。
税金の特例措置
自動車税種別割(自動車税)
令和元年10月から名称が変更したようです。
自動車を所有していると4~5月に請求がくる自動車税。
減免対象となる障害の範囲は等級によって異なり、「内部障害」の場合、1~3級が減免の対象となります。
減免の上限額は45000円(総排気量が2000ccを超え、2500cc以下の自家用乗用車まで)
減免される車は障害者の本人名義の1台のみです。
私の場合・・・
1800ccの自動車に乗ってますので、39500円の支払い義務がありますが、減免のおかげで0円となります。
自動車税環境性能割(自動車取得税)
こちらも令和元年から自動車取得税の代わりに、新設された制度です。
自動車税環境性能割は自動車を取得した際に、自動車の燃費性能等に応じて課税されるものです。
減免の上限は、自動車価格300万円に自動車税環境性能割の税率(0~3%)を乗じて得た額。
200万円の自動車を購入。購入した自動車の自動車税環境性能割の税率が2%だった場合・・
200万円×2%=4万円となります。この額が減免される金額です。
購入する自動車によって税率が変わります。ハイブリッド車などは減免の恩恵は受けられない可能性がありますので、参考までに!
障害者になってから自動車を購入していないため、わかりません{{{(>_<)}}}
公共料金の割引
電車・バス運賃の割引(JRなど)
身体障害者手帳は等級(1級~6級)で分けられている他に、1種・2種にも分けられています。
1種と2種の違いは?
<1種身体障害者>
1、両眼の視力がそれぞれ0.06以下の者
2、両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が90%以上の者
3、両耳の聴力が耳介に近接しなければ大声語を理解し得ない者
4、両上肢を中手指関節以上で又は両下肢をショパー関節以上で失った者・活動が著しく制限される者
5、両上肢又は両下肢の機能を著しく障害された者
6、体幹の機能障害により起居、移動の困難な者
7、心臓、腎臓、呼吸器、又は小腸の機能の障害により、社会での日常生活活動が著しく制限される者
8、ぼうこう又は直腸の機能の障害により、家庭内での日常生活活動が著しく制限される者
リ、4以上の重複する障害を有し、その障害の総合の程度が1から7までに準ずる者
<2種身体障害者>
身体障害者手帳を交付された者で、上記以外の者
参考:富士市ホームページ
1種身体障害者と2種身体障害者の違い
<1種身体障害者>
本人のみ乗車の場合:片道100㎏を超える場合、5割引
介護者と同乗の場合:本人、介護者共に5割引(介護者は1名のみ)
<2種身体障害者>
本人のみ乗車の場合:片道100㎏を超える場合、5割引
※介護者の割引はありません。
1種身体障害者は介護者1名も5割引。2種身体障害者は本人のみ5割引。
割引されるのは普通乗車券のみです。特急券は割引になりませんのでご注意ください!
<東京ー大阪で新幹線を利用し、本人1名で乗車した場合>
通常は・・・
新幹線 東京ー大阪:普通運賃8910円+特急券4960円=13870円
身体障害者の割引を使うと・・・
新幹線 東京ー大阪:普通運賃8910円が半額となり4460円。これに特急券4960円を合算。
普通運賃4460円+特急券4960円=9420円
有料道路料金の割引
所有者が本人または本人の親族等(介護者)であり、乗用自動車(身体障害者一人につき1台)に適用されます。
●割引率:5割引
●対象者
・1種身体障害者手帳:本人及び介護者が運転する場合に割引の対象
(障害のある方が乗車する場合のみ利用できます)
・2種身体障害者手帳:本人が運転する場合のみ割引の対象
NHK放送受信料の減免
免税率と対象者
<全額免除>
1、障害のある方の世帯で、その世帯全員が市民税非課税の場合
2、公的扶助受給者の場合
3、社会福祉法に規定する社会福祉事業施設に入所されている方
<半額免除>
1、視覚障害または聴覚障害により、身体障害者手帳をお持ちの方が、世帯主で受信契約者の場合
2、身体障害者手帳をお持ちで、障害等級が重度(1級または2級)の方が、世帯主で受信契約者の場合
まとめ
身体障害者手帳により受けられるサービスを紹介いたしました。
上記の他にも、市営の動物園が入場無料になったり、テーマパークの割引があったりします。
日本って本当に素晴らしい国ですね。感謝感謝です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
質問などありましたら、お気軽にコメントくださいね😊